もう9月に入ってしまった。オトコの脳みそというのは厄介なものだ。一つのことに打ち込むのは得意だが、同時にいくつかのことをこなすのは苦手らしい。ツーリングから帰ってきたのは26日だが、それからなんだかんだでブログが書けず、そのうち別のことにアタマが行ってしまったためにますますブログから遠のいてしまっていた。そしてまた新しいプロジェクトを思い付いてしまい(いずれ報告します)、今はすっかりそちらに心奪われている。しかし、今回のツーリングを記録として残しておきたいので、何とか心を引き戻し、写真を見ながら行程を辿ることにする。

■8月19日(木)

朝10時半に自宅を出発し、東名浜松ICから東京へ向かう。天気はとても良い。というか朝から暑い。このツーリングのために新調した防水&透湿性ライディングジャケットとパンツは実にいい。確実に風を防いでくれるし、蒸れないし、ベンチレーションも考えられているので走っている分には非常に快適だ。気持ちよく走って途中富士川SAで休憩&昼食を取る。残念ながら富士山は雲で見えず。

その後ひたすら東京へ向けて走り、海老名SAで給油をして、用賀のICを降りたら環8で東京外環の和光ICへ向かう。ここから東京外環自動車道へ入り、三郷JCT〜常磐自動車道〜友部JCT〜北関東自動車道で水戸大洗ICで降り、大洗港のフェリーターミナルへ。ここまで浜松から400kmくらいか。

フェリーの出発時間は19:3018:30。直接行ったのでは時間をもてあますだろうと思っていたが、意外に時間がかかり、16時過ぎの到着となった。乗船手続きを済ませ、バイクの列に並ぶ。フェリーは「さんふらわあ ふらの」号だ。フェリーに自分の車両を積んで海を渡るのは、ひょっとして学生時代以来では無かろうか。(北海道には社会人になってからMOTOトレインで行っている。)

フェリーの客室は「カジュアルルーム」という、まあ二等寝台だ。ちょうど寝台列車の寝台と同じような感じ。この部屋は12人部屋だが、埋まっているのは7人分のみ。お盆休みのピークは過ぎてるからそれほど混んではいない。出港まで時間があるので、タンクバッグに入れるマップを北海道に交換したり、荷物の整理などをする。

アタマから煙を上げる鉄人28号を思わせるような愛嬌のある煙突のフェリー。汽笛と共に19:3018:30定刻に大洗港を出港。船出の光景と言えば、たくさんの見送りの人と紙テープと相場が決まっているが、見送る人と言えば数人の港湾作業員が手を振るだけだ。それでもなんか嬉しいのでこちらも振り返す。
時間もすっかりディナータイムなので、早速レストランでビュッフェ形式の夕食。う〜ん、料理はまあ普通かな。お腹が満たされたので明日の準備をして船内を探検した後就寝。

■8月20日(金)

目覚ましをかけなくても不思議と日の出の頃には目が覚める。デッキには日の出を見ようと人が集まっている。三陸沖を走るフネから見る太平洋に上る朝陽だ。太陽が顔を出す前からぼーっと眺めている。実に良い時間だ。夕陽もきれいだけど、朝陽もいい。夕陽は気持ちが落ち着いて静かになっていくけど、朝陽は何だか元気が出てくる。いい一日の始まりだね。

三陸沖を抜け下北半島沖にさしかかった頃、すごい数の船団に出会った。一カ所に固まっているのではなく、手前から陸の方に向かって線上に連なっている。目視で数えてみた。130隻あまり。一体何の漁なのだろうか。

船団と会ったポイント。赤い丸が現在のフェリーの位置。

ひたすら北海道に向けて進むフェリー。速度は状況により20〜24ノット。大体40km/h前後というところ。回りは海だけで特に何もないが、それがまたいい。何もすることがないが、それもまたいい。青空と雲と海を眺めて時間を過ごす。アタマはほとんど空っぽだ。

空っぽの自分をセルフタイマーで撮ってみた。だんだん浮世離れしてきた気もするが、気のせいか?

そうこうしているうちにお昼も過ぎ、13:30定刻に苫小牧港へ。下船して積み荷をチェックして「さあ札幌へ行くぞ」というところでケータイに電話。う、お客さんからのサポートの電話だ。イヤな予感。電話に出ると案の定厄介なトラブル。なんだかんだで1時間かかった。T_T 次の予定に響くので急いで高速で札幌へ。

この日は札幌で大学時代のサークルのOB会へ。ライブハウスを貸し切っての宴会&演奏。しかしここでも店に入る前に別のお客さんからのサポート電話。なんだかんだで30分ほど。解決しないまま明日に持ち越し。とほほ。T_T

その後二次会はカラオケへ。昔の歌を中心に盛り上がって終了。ホテルへ帰って就寝。

■8月21日(土)

この日は一日お客さん回り。小樽と札幌市内を回る。夜は昨日のメンバー2名とジンギスカンを食べに。久しぶりのジンギスカンだったけど、めちゃ美味かった。でも食べてる最中に昨夜のお客さんから電話・・・うぎゃーっと思ったが、パソコンの分かる人が来てくれたらしく、話が進んで解決の糸口が!結局無事解決!いやぁ、ますますビールとジンギスカンが美味くなりましたわ。良かった良かった。その後スナックで飲んだ後、同じホテルに連泊。

■8月22日(日)

この日もお客さん回り。赤平、留萌、旭川の3件。途中、赤平から留萌の間にある雨竜町でやっていた「うりゅう暑寒フェスタ」という祭りに寄った。ここはOB会にも参加したサークルの後輩が住んでいて、途中時間があったら寄ってってと言われていたのだ。

人口3千人にも満たない小さな農業の町なのだが、町民全員が居るんじゃないか?というくらい盛況な祭りで、たくさんの出店とステージでの演奏で賑やかだった。ちょうどステージではジャズのスタンダード「TAKE FIVE」をギターとサックスでやっていた。なかなかしっかりとした演奏で良かった。田舎などとは侮れませんな。

その後ひたすら留萌まで走り、楽しみにしていた寿司屋も時間が無くてパスしてお客さんのところへ。そこが済んだらすぐに引き返して今度は高速で旭川へ。忙しい忙しい・・・と気持ちが焦っていると良からぬ事が。北海道に入ってからスピード違反には気を付けていたのだが、高速の旭川のICを降りて国道に合流するところで「一時停止」の張り込みに引っかかってしまった。標識など全く気付かず。当たり前だ、合流するには国道のクルマの様子を見るために視線は必ず右方向へ。標識は左のどこか。安全に合流することだけを考えて走っているので止まれるはずがない。パトカーの中で「そうかぁ、みんな見逃すんだよなぁ。だからあんたらもここにいるわけだしね」って言ったら、苦笑いしながら「いやいやいや、ちゃんと標識はありますから・・・」とか何とか言いながら安全運転に努めるようごちゃごちゃなんか言っておった。さらに胸くそ悪いことに、私がその日最後の客だったらしく、キップ切られている最中にみんな引き上げてきて、それが終わってバイクのところに行ったら、もうみんなパトカーに乗ってさっさと行ってしまった。どうやらその日の営業時間は16時までだったようで・・・運が悪いとしか言いようがないね、まったく。

その後に旭川のお客さんを訪ねて、旭川のホテルに宿泊。

■8月23日(月)

この日の予定は美瑛のお客さん1件と富良野のお客さん3件。午前中に美瑛のお客さんを訪ね、そこで美瑛の景色のお薦めスポットを教えてもらって、そのルートを通りながら富良野へ。

上の写真は新栄の丘。パッチワークのような畑の丘陵地帯が延々と続いている。広い。そしてきれいだ。何とも開放感のある景色だ。訪れている観光客の皆さんは中国人が多い。この人達もそう。全国的に中国人観光客は増えているが、北海道は特に人気らしい。どこへ行っても周りで中国語が飛び交う。

丘陵地帯の中を網の目のように走る道を行く。遠く見える山々は日高の山か。大雪山系はこの写真の左側になるだろう。

途中洒落た建物があったので寄ってみた。なんと小学校だった。美瑛町立美馬牛(びばうし)小学校。なにげにバイクのホイールと同色のコーンがあるのを発見。

この日の宿泊はホテルではなく民宿。しかもユースホステル形式で夜のミーティングなどもある。ここでのあれこれは書くときりがないので書かないが、とても有意義な一泊だった。オーナー夫妻のホスピタリティに感謝。やっぱり旅は良いねぇ。それも一人旅が良い。

あーっと、書き出したら書いちゃうね。今日はもう遅いし、後半はまた明日。

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